日本大好き!日本語会話の夕べ

私は日本文化を広めるために、色々とやっていますが、その中のひとつが、「日本語会話の夕べ」とでも言うべきものです。2ヶ月に一回、マンチェスターの市内で、適当な日本食レストランを使って、日本語で話したい人たちに集まってもらう、と言う趣向です。日本語で話したい、といっても、もちろんそのレベルはさまざま。全くの初心者から、ぺらぺらの人までいます。毎回、新しい人と、常連とが入り混じった会となります。その時々によって、人数は異なりますが、毎回、驚かされるのは、いかに日本を好きな人たちが多いか、ということです。先月その会を開いた時も、色々な人たちがやってきました。たとえば、生まれて初めて2週間の日本旅行をしてきたばかりで、行ったとたんに日本のとりこになってしまって、また行きたくてしょうがない、だから、ちょっとでも日本語が聞けたらうれしい、という人。あるいは、日本で10年間も一流企業で働いていたことがあるので、日本語がぺらぺら、でもマンチェスターでは話す機会がないので寂しい、と言う人。その人は、10年前にイギリスに帰ってきたけれど、日本が恋しくて、1年に一回はどうしても日本旅行をせざるを得ないと言っていました。だから、そのために、お金も休日も使い果たしてしまうので、他にはどこにも行けないけれど、やっぱり日本に帰れることのほうが大事だから、と言っていました。また、日本語を習い始めたから、その練習がてらに、と言う人。あるいは、これから日本に旅行に行きたいと思っているので、日本のことを知りたい、と言う人。そして結構多いのが、以前日本で何年か英語を教えていたので、日本語が話せるようになった、そしてせっかく覚えた日本語を、イギリスに帰ってきてからも忘れないでいたい、と言う人。

みんなでハイ、チーズ!


私がいつも感激するのは、今までに日本に行った事のある人たちが皆口をそろえて、日本の人は本当に丁寧で親切だった、と心から言ってくれることです。一般の西洋人にとって、日本、と言うのはいわば「夢の国」。というのは、参加者の一人が説明してくれたように、西洋人にとって、およそどこへ行っても文化は似たり寄ったり。たとえばイギリス人がヨーロッパの国々や、北米に行っても、特にそれほど珍しい事はないそうです。ところが、いざ日本に来てみると、文化があまりにも違う。高度な文化なんだけれど、今まで知っていた文化とは全然質を異にするものだということに驚く、ということです。それにもまして、行く先々で出会う日本の人たちの親切さに驚くんだそうです。ええ?そうかしら、と日本人なら思うけれど、日本人には当たり前の、気配りや、礼儀作法や、人に対する思いやりなどは、一歩日本を出ると、奇跡的なことなのです。そういった気配りや親切が当たり前にできると言う事は、私たち日本人の特記すべき「能力」なのです!私も、日本を出るまではそのことに気づかず、非常におろかでした。

日本の皆さん、この人たちを「日本大好き」にしたのは、とりもなおさず、日本人の皆さんなのです。私は心からお礼を申し上げたい。そして声を大にして言いたい、「日本人は、みんな天使です!」。アメリカの真似なんか、する必要はない。日本人の皆さんは、誇りを持って、今までどおりでいてください。

あと、もうひとつお願いしたいと思うのは、外国人だからといって、すぐに英語で話してあげる必要はないということです。むしろ、日本語で押し通してください。もちろん、それは状況によりますから、すぐに英語で応対して助けてあげなければならない時もたくさんあるでしょう。でもなかには、日本語を聞きたい、日本語で話す練習をしたい、と思っている人も結構いるのです。簡単な日本語で話してあげて、それで相手が何とかわかるようなら、そのまま日本語でいいのです。(はっきりいって、簡単な日本語で話すことは、大人の日本人にとってはむしろ難しい、ということはよくわかっていますが。)わからなくて、苦労して、失敗しちゃった、なんていうのも、あとになれば面白い旅の思い出になるのですから、堂々と、日本語で話してくれていいのです。もし、英語ができなくて、どっちみち日本語でしか話せない、というのなら、それで全然問題ないのです。日本なのですから、日本人が日本語を話していて当然なのです。日本人として恥ずかしい事は、日本人なのに正しく美しい日本語が話せない事です。私はそのように思いますが、皆さんはどう思われますか?

それともうひとつ。日本語が好きな外国人というのは、みんな優しくていい人ばかりなんです!特に男性がそうです。これは、言語というのはその国の文化を示す最たるものですから、やはり日本文化の優しさ、礼儀正しさが表れている日本語を好きになる方というのは、自分の中にそれに呼応するものを持っていらっしゃるからこそ好きになるんだと思うんです。日本人としてこれは嬉しい事ですよ。

日本の皆さんもマンチェスターにいらした時は、ぜひこの日本語会話の夕べに参加していただきたいですね。

お寿司ならいくらでも食べられるぞ!

番外編:銀座で鈴虫の声を聞く!

今回は、いつもと違って、日本でのお話です。私が、10月の半ばに2週間ほど、日本に帰っていたときのことでした。私の大好きな銀座を歩き、6時ごろだったか、有楽町線に乗るべく西銀座デパートの隣を通り過ぎたとき、えっ?これは…..鈴虫の声ではないか!
どこから聞こえてくるのかと思って、耳を澄ますと、それは道路沿いの生垣の中からでした。それも一匹とは思えない、大合唱!どうしてこんなところで?田舎に行ったときでも、こんなに聞いたことないのに。
私は急いでカメラを取り出し、音を録音すべく、ビデオを撮りました。私がほんの1分間、そこにつったってビデオを撮っている間、まず誰かが急いで歩いてきて私にしこたまぶつかり、そしてしばらくしたら、大あわてで走ってきた女性が、歩道の角につまずいて、私の後ろのほうでころびました。(ごめんなさい、とっさに助けてあげられなかった!)そしてまたあわてて起き上がって、駅のほうに走っていきました。そんな騒ぎには目もくれず(?)、鈴虫たちはひたすら鳴き続けていたのでした、銀座の真ん中で…..そして、それに気づいて立ち止まる人は、誰一人としていませんでした。

マンチェスターで組みひもに目覚める!Part II

さて、組みひも学会でお話は聞いたのですが、私は組みひも協会の会員ではないので、ワークショップなどに参加する事はできません。それで、私はまだ一度も、どうやって組みひもを作るのかを見たことがありませんでした。そこで、会員の一人のマージさんという、気前のいい方にお願いして、組みひもの作り方を見せていただくことにしました。マージさんは、ご自宅に、いろいろと道具を持っていらっしゃるということで、さっそく私は、マンチェスターから車で1時間ほどの、ブラックプールというところに住んでいらっしゃるマージさんをお訪ねしました。おうちの居間には、どでん、と高台が据えてあって、いかにもいつもやってらっしゃる様子。この高台の名前も、マージさんに教わるまでは、全然知らなかった私ですが、そういうわけで、私は、日本に住んでいる時には何も知らなかった組みひもの作り方について、ここイギリスで、学ぶことになりました。

それでは、ビデオをご覧ください。

自分でちょっとやってみてわかったことですが、たしかにおもしろい!めんどくさいだけだろうと思い込んでいたのですが、特に丸台は簡単なので、気分転換に持って来い、ですね。マージさんがおっしゃったように、何か悩み事でもある時に、何もしないで考えてばかりいたら、気持ちは暗くなるばかり。でも、組みひもをしながら、手を規則的に動かし、できてくる美しい色目に感動していたら、悩んでいた事なんて忘れてしまいますよ。心が無になる感じです。これはなかなか、病み付きになりそうですね。

親切なマージさんには心から感謝しています。こうやって私が、イギリスで、日本の組みひもの偉大さに目覚める事ができたのですから。有難うございました。

マンチェスターで組みひもに目覚める!Part I

組みひもって、やったことありますか?わたしは全くありません。それどころか、組みひもといえば、まあ、帯締めぐらいかな?というぐらいしか知りませんでした。そんな私が、ある日知り合いの人から、「今年の8月に、組みひも学会がマンチェスターである。」といわれたときには、えっ?何だって?と聞き返したくなるぐらいでした。組みひも学会には、日本人の人も来るので、空港に迎えに行ってもらえないか、ということでした。私としては、日本人の方に会えるのはうれしいので、二つ返事でオーケーしましたが、あの、日本でも珍しい組みひもの学会が、またどうしたことの成り行きで、このマンチェスターで?と、不思議でしょうがなかったんです。それで何とか話をつけて、その学会の企画、運営を担当した方に会わせていただいて、インタビューをさせていただくことができました。
会場は、Manchester Metropolitan Universityという、マンチェスターのど真ん中にある大学のキャンパス。夏休み中なので、まだ学生が戻ってきていなくて、静かなので、いろいろな催し物が開かれます。そこにある建物のひとつに入っていきました。そうしたら、確かに、「第2回国際組みひも学会」と、書いてあるではありませんか!全く、いろいろな学会があるもので、組みひもに無知な私は、感心するばかりでした。
さて、その学会の企画者は、デビーさんという、とても気さくな女性。ご自身も、日本の組みひもをなさるということで、さっそくお話を伺ってみました。それでは、ビデオを見てください。

(ビデオの中にちょっと出て来る、多田牧子さん、とうのは、現在、京都工芸繊維大学大学院非常勤講師をしていらっしゃる、日本の組みひも研究の第一人者であります。多田先生は、精力的に日本の組みひもを海外に広めてこられました。イギリスに組みひも協会があるのも、多田先生のお陰なんです!)

国際組みひも協会と言うのがあるということ自体、私には驚きでした。そして、その協会はイギリスで始まったんです。イギリス人の方々に、日本の組みひもの素晴らしさをわかっていただけて、日本人として本当にうれしいです。はっきりいって、私のほうが勉強不足で、組みひものことは何も知らなかったので、恥ずかしいぐらいでした。
その後、学会での夕食会にも顔を出させてもらったんですが、最後に組みひも協会のプレジデントが挨拶をなさいました。そのスピーチの最後のところで、デビーさんにお礼を言われたとたん、満場の、割れるような拍手がおこり、その拍手は5分間ぐらいは鳴り止みませんでした。デビーさん、本当にお疲れ様でした。

錦鯉はマンチェスターでも大人気!

錦鯉といえば、日本庭園の象徴ともいえるもの。いつ見ても、美しくてあきませんよね。ただ、自宅の庭に錦鯉がいる池がある、という方はそれほど多くないかもしれませんが。私自身も、自宅の庭で、錦鯉にえさをやれるようになれたらいいなあ、と夢見るばかりです。

そんな私が、ある日、ひょんなことで招かれたおうちで、でっかい池とその中に優雅に泳ぐ錦鯉を見たときの驚きを想像してください!それも、普通の池と違って、外の庭ではなくて、うちの中に池があるんです!そのおうちの方が、「まあ、ちょっとこちらへ。」なんていって、リビングルームの一方のドアをあけると…..ええ?!なんと、大きくて美しいプールが、室内に作ってあるんです。(まあ、ホテルの温水プールの感じでしょうか、ただ、そこまでは大きくないですが。)そしてその中で、錦鯉たちが悠々と泳いでいるのでした。「いやあ、錦鯉を見ていると、リラックスできますよ。」などといって、プールの周りにおいてある、ラウンジチェアにすわられましたが、そりゃあそうでしょうね。
このおうちの写真は、プライベートなので載せることができないのが残念です。

そこで、マンチェスター近辺でも、錦鯉を飼っている人がいるんだ!と言う事に目覚めた私は、錦鯉の業者を探してみました。そして、さっそく伺ってきました。まずは、ビデオをご覧ください。

ここは、UKNishikgoiさんといって、2008年にオープンされたそうです。オーナーのクリスさんは、25年も前から、ずっと錦鯉を飼っておられたそうですが、イギリス国内で、錦鯉の需要が高いので、業者になることにしたそうです。なんでも、1970年代の始めに、誰かが錦鯉を初めてイギリスに持ち帰ったそうで、それから、静かなブームが続いているということです。

広々とした店内に、大きいプールがいっぱいあって、その中にたくさんの錦鯉が気持ちよさそうに泳いでいました。なんといっても、ここの錦鯉は、すべて日本から空輸されて来るんです!クリスさんは、年に1,2回、日本に行って、錦鯉を仕入れてくるそうです。いつも、新潟県の山古志村(やまこしむら)や川口村、それに山梨県の石和町(いさわちょう)に行かれるそうです。私は、こういうところで、錦鯉が育てられているなんてことも、クリスさんに聞くまでは知りませんでした。

鯉は、そこで購入してから、2週間でロンドンに着き、それをとりに行って、それから8週間の検疫の過程を経なければなりません。この検疫は、UKNishikigoiさんのうちの、検疫用のプールで、輸送で疲れた鯉を回復させ、そして病原菌などが何もついていないように確認するためのものです。鯉は、ビニール袋に、酸素と少しの水と一緒に入れられて、30~36時間ぐらいもかかって日本からはるばるやって来ます。だから、鯉も疲れるはずですよ。UKnishikgoiさんでは、一度に2トンもの買い物をすることもあるそうで、その輸送コストは、本当にバカにならないということです。それでも、この仕事の一番の楽しみは、日本に行って、日本の錦鯉業者から、いい鯉を見つけて買う事だそうです。

私は日本人でありながら、錦鯉のことは何も知らなかったので、今回はすごく勉強させていただきました。UKnishikigoiさん、どうも有り難うございました。

マンチェスターでも大人気!コスプレの秘密を探る!MCM Expo Manchester 2012

コスプレ―――コスチューム プレイ。コスプレは、日本語で、日本人が作った言葉ですが、コスプレが最初に始まったのは、はたして日本か、それともアメリカなのか、よくわからないところがありますが。とはいえ、コスプレのキャラクターの中心は、なんといっても日本のアニメとコンピューターゲーム!ということで、いちおう、日本のものとしておきましょう。

さて、ここイギリスでも、コスプレは大人気で、今まではロンドンで、大きいコンベンションが開かれていたんですが、去年、2011年から、ここ、マンチェスターでも、市の中心にある、マンチェスターセントラルという、もと中央駅だったでっかいコンベンションセンターで、大きいコスプレのコンベンションが開かれています。去年も行ってみましたが、今年もさっそく行ってみました!

すごい行列!去年よりもずっと長い。それに、コスプレをしている人たちよりも、ロリータ目当てのおじさんカメラマンのほうが多いみたい?ともあれ、私の好奇心を満たすべく、さっそくいろいろと聞いてみました。でも、一番の核心は、ズバリ、「あなたにとって、コスプレとは?」

皆さん、とても快く答えてくださいました。そして、答えもおもしろい。そうか、コスプレって、奥が深いんだな、と考えさせられました。だからこそ、こんなに世界中で大人気なんですね。では、さっそく、ビデオを見て、彼らの答えを聞いてみてください!

インタビューに答えてくださったみなさん、本当に有難うございました。

マンチェスターで日本刀に魅せられた人たちのグループを見つけた!

何年か前に、街中であった何かの催し物で、鎧、兜や、日本刀が展示されているのを見つけて、本当にびっくりした事がありました。それで、そこにいた人たちにお話を聞いてみると、なんと、「英国北部刀剣協会」というのがあるんだそうで、もっと驚きました。日本でも、刀を集める事を趣味にしている人たちはそんなに多くはないですよね。それが、ここイギリスで、しかもこのマンチェスターで、そんなグループがあるんです!二月に一回、会合を開いて、みんなであるテーマのもとに刀などを持ち寄り、それを見せ合いながら、歴史などいろいろなことについて勉強されるのだそうです。全く驚きましたね。一般の日本人より刀のことについてはよっぽど詳しい方たちの集まりです。

そこで今回、やっと予定がついて、刀剣協会さんの会合をお尋ねする事ができました。その時も、いろいろな刀を持ってこられたのですが、刀を見せるわけにはいかないということで、参加者の方たちのインタビューだけ、させていただきました。それでは、皆さんがどうして日本刀に興味をもたれるようになったのか、下のリンクでインタビューをご覧ください。

それぞれの方が、それぞれの理由をおっしゃってくださる中で、皆さんに共通していたことは、日本刀は、単に武器ではなくて、素晴らしい芸術品であるという強い認識でした。この点は、他の国の武器には欠けている、と、皆さん声を大にしておっしゃっていました。私は、これを聞いて、日本人として本当に嬉しかったです。

私は、会合にも参加させていただいて、皆さんが持ち寄られた刀を見せては、皆さんで討論なさっているところを拝見しましたが、刀に関することについてはみんな日本語で、しかもそれが専門用語なので、皮肉な事に、私にとっては日本語の部分だけがわからない、という笑うに笑えない状況になりました。皆さんの専門知識はすごいですよ。本当に感心しました。それだからこそ、日本美術刀剣保存協会からの鑑定書にも文句をつけられるんでしょうね。

(余談ですが、ポール ヘンリーさんのいう「折り紙」というのは、刀剣、美術品などの鑑定書のことです。よく、「折り紙付き」といいますよね。)

刀剣協会の皆様、今回は本当に有難うございました。

マンチェスターの小学生に人気の「日本クラブ」!

ひょんなことでデビット ウィトキンさんと言う男性に会った時の事です。彼は、マンチェスターにある、マンチェスターグラマースクールという、小、中、高、一貫教育をしている有名な学校で、教師助手をなさっているそうですが、そこでは日本語を教えていないので、「日本クラブ」と言うのを始める事にした、と私に話してくれました。「へえー、日本クラブって、どんなの?」という、きわめて素朴な好奇心から、デビッドさんの学校へ行って、「日本クラブ」を訪ねてみることにしました。

デビッドさんには、まず、インタビューをさせていただいて、どうして「日本クラブ」を始められたのか、などについて聞いてみましたので、まずは、そのインタビューのビデオをご覧ください。

さて、教室に行ってきました。10歳と聞いていましたが、みんな、まだちっちゃくてかわいい!20人ぐらいの男の子たちが、わたしに慣れていないので、何となくきまり悪そうにすわっています(この学校は男子校)。この日は、せっかく日本人として訪問させていただくので、浴衣を着ていくことにしました。いつもなら、簡単な日本語会話を勉強することが多いそうなんですが、この日は、私の好奇心を満たしていただくために、みんなに質問をしてみました。1.どうして日本語/日本文化に興味を持ちましたか。2.日本文化のどんなところが好きですか。みんな一生懸命に答えてくれましたが、二つ目の質問は少し難しかったようです。「日本のことについて何でも彼女に質問してください」とデビッドさんが言われた時には、えっ、答えられるかな?と思ってどきっとしましたが、なんとかなりました。ただ、「日本には原住民がいるんですか」にはまいりましたね。もっと日本のことを知ってもらわなければ、と痛感しましたよ。それと、私が浴衣と下駄でお邪魔したものですから、生徒さんの中には、日本人はみんないつもこういう格好をしているものだと思ってしまった人がいたみたいでした。この辺は、しっかり誤解を解いてくださるように、デビットさんに頼んではおきましたが。

では、このクラスルームの様子を、下のリンクをクリックして、ご覧ください。(今回は私ばっかりが写ってしまって、生徒さんを近くからよく写せなかったのが残念ですが、学校側の人がビデオをとったので、私はなんとも言えなかったんです。)

マンチェスターで盆栽の哲学に触れる!

みなさんは、盆栽やったことはありますか?私は一度もやったことはありません。盆栽は、どちらかというと、 お年寄りの男性の趣味なんじゃないかと思っていました。まったく、独断と偏見に満ちていますよね。すいません。そんな私でも、最近は、若い盆栽家の人が出てきて、盆栽界に新風を吹き込んでいるということを聞き及んではいますが。

私の場合は、なんと、ここイギリスのマンチェスターで、盆栽を長年熱心にやっている人たちに出会ったことで、目を覚まされました。イギリス中に、いろいろな盆栽協会があるらしいのですが(それもおどろき!)、今回は、マンチェスターから車で1時間ぐらいのところにある、ウィラル盆栽協会に行ってきました。そこの会長さん、イアン ワーハーストさんに、何かの会合でお会いして、お話をする機会があったのがきっかけでした。

ウィラル盆栽協会では、月一回、地元のガーデンセンターで、盆栽ワークショップというのをやってらっしゃるそうで、だれでも自分の盆栽を持っていって、見てもらえるのだそうです。それで、その機会に行くことにしたのですが、なんとその日はあいにくの雨!雨、どころか、風はすごいし、寒いし、まるで冬の嵐のような日になってしまいましたが、ワークショップはこの機会を逃すと次の月はお休みだということなので、意を決して行って来ました。

行ってみると、なんとガーデンセンターは人でいっぱい!こんなひどい天気なのに、とびっくりしましたが、そのガーデンセンターはものすごく大きくて、気持ちのいいところなので、むしろこんな日にこそみんなやってくるのかもしれない、と納得しました。さて、ワークショップはどこかなあ、と探してみると、ガーデンセンターの一角に、机を何台か並べて、そこで何人かの人たちが、盆栽の世話をしてらっしゃるのが見えました。みなさん、協会の会員の方たちだそうで、そこでも少しお話をお聞きしました。(ビデオをみてください。)

その後で、イアンさんのおうちに伺って、イアンさんのお庭においてある50近くもある盆栽を見せていただきました。激しい雨の中で、盆栽の緑がいっそう鮮やかに見えました。それから、イアンさんにいろいろとお話を伺いました。(ビデオの後半を見てください。)なんと言っても私がびっくりしたのは、イアンさんの盆栽の木は、そのほとんどが、ほっておいたらそのまま焼き捨てられてしまう運命の木たちだった、ということです。たまたまイアンさんの友達に、庭師の人がいて、その人が、仕事に行った先の庭で、いらなくなった木を引っこ抜いて、焼却処分にするところを、やっぱりもったいないからといってイアンさんに持ってくるんだそうです。その木たちを、イアンさんが何年もかけて、盆栽に変えていくんだそうです。イアンさんの腕前はプロ並みで、もう何度もいろいろな盆栽展覧会で賞をとられています。だから、イアンさんの盆栽たちは、みんな幸せな木なんです。そして、イアンさんも、そういった木たちの面倒を見てあげることで、大変な心の安らぎを得ることができるのだそうです。もうイアンさんは20年以上も盆栽をやってらっしゃいますが、日本人なのに盆栽のことを何にも知らなかった私は、本当に恥ずかしい思いでした。そして、さすがに何百年もの歴史を持つ日本の盆栽は、芸術として研ぎ澄まされ、国境を越えて人の心を癒すことができるのだと、実感した次第です。

マンチェスターに和太鼓のグループがあった!

太鼓といえば、日本人の私にとっては、お祭りのときに聞いたことがあるだけで、子供のころ、親に手を引かれて行ったお祭りの、懐かしい思い出を誘うもの以外の何者でもなかったんですが、ある時、ロンドンで、イギリス人による太鼓グループの演奏を聞く機会があったんです。日本でよく聞いた太鼓とちがって、女性が主に叩いていたのが印象的でした。その時は、へえー、イギリス人が和太鼓!と思ってびっくりしたんですが。それから2年ぐらいしてから、今度は、地元マンチェスターにも太鼓グループがある、といううわさを耳にして、またまたびっくり。これは見に行かなければ、と、そのグループが演奏することになっているイヴェントを見に行きました。まあ、技術の程度としてはまだ改良の余地があるとはいえ、それなりで、イギリス人としてはまあいいんじゃない、と思いました。日本と違って、叩いている人が、お年寄りの女性だったり(ごめんなさい!)、すこし太りすぎの男性だったり(すいません)するところも、また愛嬌があるかなあ、と思ったりして。

そんなことよりも、私としては、イギリス人であるにもかかわらず、日本の和太鼓にそんなに興味を持ってくれて、こういう風にグループを作ったりしてくれていることの方に感激したんです。日本人だって、今の若い高校生なんか、和太鼓を叩くことにそんなに興味を持っている人が多いとはいえないでしょう?だから、感激したんです。
それで、機会を見て、この地元グループ、「たんたら太鼓」さんの練習風景を撮影させてもらうことにしました。なんといっても、場所が日本と違う!マンチェスターというのは、あの産業革命が始まったところで、まだその当時に使われていた、綿の精製工場がたくさん残っているんです。たんたら太鼓の練習場も、そのような建物のひとつの中で行われていて、行ってみてびっくりしました。イギリスの建物は、たいていがレンガ造りなんですが、この建物もそうで、おまけにでっかい!細い階段を延々と上っていった先の、それは広い廊下に圧倒されましたよ。そんな建物の一角で、和太鼓の練習をしているんですから、まさしく、「ところ変われば……」という感じです。

今回は、ベテランメンバーの、イボンヌさんとジョージさん、それにグループのリーダーの、ジョンさんにお話を伺いました。なんといっても、お金をかけて日本まで習いに行き、それからも毎日一生懸命練習をし続けている、というジョンさんの態度には頭が下がりました。ここでもまた、日本の伝統文化が、この人たちの毎日の生活を、より有意義なものにしている、という確かな実感が得られました。

最後に、いい忘れてはならないのは、日本でもとても有名な太鼓グループ、鼓童のことです。彼らは、もうマンチェスターにも何度も来て、その都度、マンチェスターで一番有名なコンサートホールで演奏して、いつも切符は完売か、完売に近い状況で、マンチェスターの人たちにもとても人気があります。はずかしいことに、実を申しますと、私は鼓童のことを、マンチェスターに来るまで、知らなかったんです!だから、最初は本当にびっくりしました。それに、和太鼓の演奏が、イギリス人にも大うけするんだ、ということにも感心しました。ジョンさんも言っていたように、鼓童がマンチェスターに来てくれたおかげで、和太鼓のすごさに目覚めたイギリス人がたくさんいると思います。改めて、世界的な活動をなさっている鼓童の人たちに、日本人として心からお礼を申し上げたいと思います。

それでは、ビデオを見てみてください。コメント、お待ちしてます!

日本の底力を世界に知らしめそう!

今日は3月11日。ロンドンを主に、イギリスのあらゆる所で、東日本大震災の一周年を記念して、さまざまなイベントが行われています。イギリス人の人達に、東日本大震災で被災なさった方々の支援は、まだまだ必要なんですよ、と言う事を思い出してもらうためです。

そもそもこのブログを始める事に決めたのは、あの地震のせいでした。

1年前の今日、あれは金曜日でしたが、私はいつもどおりの日を過ごしていました。私が少し家の外に出て何か雑用をしていた時、隣の人が、「ちょっと、テレビ見た?なんか日本ですごい大きい津波があったみたい。」というので、まったく、こっちの人は、ちょっとした津波でも大騒動するんだから、なんて思いながらテレビをつけようかなあ、と思っていたら、私のイギリス人の友達から電話があって、「東京にいる僕の友だちは大丈夫だった。君の家族は大丈夫?」というので、のほほんとしていた私も、ようやくことの重大さに気がついたわけでした。

その後は何かもがパニック。こちらのラジオやテレビ放送局が、こちらに住んでいる日本人をかたっぱしから探し出しては、何か「面白い」話(つまり、家族が被災した、とかいう)がないかと躍起になっているので、私のところにもいろいろな所から連絡が来て、私が「いいえ、うちは大丈夫でした」というと、残念そうに電話を切るのでした。折りしも3月の半ば。大半の日本ファンの人達が、3月下旬から4月上旬の桜の季節に合わせて日本に遊びに行く時期がすぐそこに来ていました。この地震は、まるで「踏み絵」のようでした。普段から日本びいきを自称して、自分こそは日本の理解者だ、といばっていた人達が、あっさりと予定していた旅行をキャンセルして、「だって、行ったって、花見気分じゃないからつまらない。」というのです。その一方で、「日本の人達を何とかして助けてあげたい、少しでも役に立ちたい。」といって、わざわざ日本の被災地へと出かけていく若い人達もたくさんいました。わたしはその人達こそ真の日本の理解者だ、とつくづくありがたく思ったものです。

私自身、イギリスに住んでいる事が、日本の皆様に申し訳ないように思えて仕方がありませんでした。私にも何かできることがあるだろうか。一生懸命考えてみて、私は書くことが好きだから、まずすぐに始められるブログで、日本人の方々を少しでも励ましてあげる事ができたら、と思ったんです。「はじめに」で少しお話したように、私自身、イギリス人の人達による日本文化関連の活動を見つけたとき、ずいぶん慰められました。日本にいる時は全然気がつかなかったし、考えても見なかったけれど、さまざまな日本の文化が、イギリスの人達の生活を、おもしろく、有意義にしている例がたくさんあるんです。たとえば、柔道、合気道、などの武道。それはたくさんの人達が、日々精進しておられて、その哲学にのっとって生活していらっしゃいます。生け花や、太鼓や、盆栽や、この間ご紹介した座禅など、みなさんそれは熱心に、日々の生活の中に取り入れて、生活を豊かにするひとつの糧としていらっしゃるんです。考えてみてください、それを始めたのは、日本なんですよ。日本の文化はすごいんです。私の場合は残念ながら、国外に出るまで気がつけなかったけれど、このことを、日本の皆様に知っていただきたい。日本人の文化力の偉大さと、何者にも負けない底力を、自覚していただきたい。

あの地震で被災なされた方々に、少しでも多くの平和と幸せが訪れますようにお祈りいたしております。そして、日本人は絶対に負けない!と誓いを新たにしたいと思っております。

津軽三味線がひけるイギリス人をみつけた!

「僕の趣味は三味線を弾くことです。」最初に彼がそういったとき、私は自分の耳を疑った。「えっ?津軽三味線?」そう、彼、リアム モーガンは、なんと三味線を弾くのだ。いったい、そもそもどうやって、ここマンチェスターで三味線を手に入れたんだろうと思って聞いてみると、どうやら、皮が破れていて、安く売りに出されていたのを、Ebayで買ったのだそうだ。そして、自分で何とか皮を張って、Youtubeで津軽三味線を弾いているところを聞いては、耳で覚えて、弾けるようになったらしい。だから、日本で津軽三味線を習いに行くのとは、ずいぶん違う状況で彼は弾けるようになったのだ。三味線を持ってきてもらって弾いてもらうと、うまい!わたしのような一般の日本人には、プロが弾いているのとそう変わりないように聞こえる。すっかり感心してしまった。 

もっとも、細かいことを言えば、彼の三味線は津軽三味線用の太棹ではなく、中棹だから、日本だったら、中棹を使って津軽三味線を弾こうとする人はいないだろうが、太棹はどうしてもここでは手に入りにくいらしい。日本人なら、自分で三味線を修理するなんて、これも考え付かないが、彼はとにかく弾きたい一心で、一生懸命本を捜して読んだり、Youtubeで調べたりして、試行錯誤しながら自分で修理し、皮を貼り、弾き方を学んでやってきたのだ。(もし私が日本にいたとして)すべてお膳立てがそろっていたとしてもなかなか三味線など弾く気になれない、一般の日本人のわたしとしては、まったく頭が下がる思いである。彼はもともと、中学生の頃からギターが趣味で、バンドも作って、かなりの腕までだったらしいから、その素養はあったには違いないが、それにしてもお見事。 

彼にとって、津軽三味線を弾く事は、心を無にすることらしい。彼は生活費に使わなくてもいいお金をすべてつぎ込んで、もっといい三味線を、もっといい皮貼りを、と、飽くなく探求し続ける。それも、日本にいるのではないから、何一つとっても手に入れるのが大変なのに、である。日本の伝統文化に、ここマンチェスターで、こんな形で出会い、そしてその伝統文化が、若いイギリス人であるリアムに、替えがたい喜びを与えているのを知ると、日本にいる間に、もっと日本の伝統文化に接していればよかった、と後悔するとともに、ああ、私は日本人でよかった、神様、どうもありがとう、と心の中で手を合わさずにはおれない気持ちになってしまう私であった。 

私が彼の演奏を聴いたときの、驚きと、感激と、感謝の思いを、日本人の皆様にも味わっていただけたら、と思い、彼の演奏をわたしのブログに載せることにしました。なにかコメントをいただけると嬉しいです。